得体の知れない他者たちを理解せよ!

 いまさらだけど、がんばって出した本なのでレビューしておく。
 ポピュラー文化、家族、教育、ジェンダー、自己、インターネット、マンガ・・・といったこれだけ広範な社会事象を分析しているにもかかわらず、その向こうには共通する現代日本社会のイメージが浮かぶ。
 我々が日々、ふと不思議に思っているような個別の現象を掘り下げていくうちに、実は同じ日本社会の問題点が透けてくる。
 その背景には、あえて「クリアーな全体性」を断念したのちに、再び「機能の言葉」を紡ぎあげていこうとするアプローチが存在する・・・。宮台流社会学の一つのお手本といったら言いすぎかな?
 ちなみに私も、「1章:ポピュラー文化の危機〜ジャニーズ・ファンは遊べているのか」を書かせていただいております。