(3)「歴史観を問い直そう」


第三回目のテーマも引き続き「歴史観を問い直そう」。当たり前だと思っている自分たちの社会、あるいはその歴史について、ちょっと違った角度から眺めてみることは、社会学的に物事を考えるためのよいトレーニングになるでしょう。歴史に対して、単なる「鑑賞物」としてではなく、「現在を生きるための知恵の集積」として向き合いたいものです。


金魚屋古書店 1 (IKKI COMICS)

金魚屋古書店 1 (IKKI COMICS)

 大人たちが子ども時代に読んだ、マンガ作品の数々が主人公。今なお色あせぬその魅力に、現代を生きる若者たちも勇気づけられる。単なるノスタルジー(過去礼賛)ではない。現在を生きるためにこそ、過去を参照するそのスタンスに好感。




民芸四十年 (1958年)

民芸四十年 (1958年)

 日韓・日朝関係が悪化する現在、「朝鮮の友に贈る書」「失われんとする一朝鮮建築のために」の2章はまさに必読。民藝運動創始者柳宗悦の視線はやさしく、するどい。これからの日本とアジア諸国との信頼関係構築を考える一冊として。